「インビジブル・ウィットネス」【サスペンス映画】
先週末、久しぶりに「ああ、面白かったなぁ」と感じる映画に出会えた。
「インビジブル・ウィットネス」(2018年 イタリア)102分。
2016年に公開されたスペイン映画「インビジブル・ゲスト 悪魔の証明」を、イタリアの監督が忠実にリメイクしたサスペンスドラマ。
愛人殺しの罪で起訴された実業家のアドリアーノは、顧問弁護士の肝いりで、これまで敗訴したことのない敏腕弁護士ヴァージニアに弁護を依頼する。
圧倒的に不利な状況にもかかわらず、ヴァージニアはアドリアーノを無実にしてみせると語る。
しかし、彼女は驚くべき手法でアドリアーノに事件の真相を語らせ・・・。
内容自体は、アドリアーノとヴァージニアが、法廷戦略の打ち合わせをする数時間の話。
打ち合わせの一室で二人が会話を重ねていくだけなのだが、
実に飽きさせない工夫が随所にちりばめられている。
物語は静かに進んでいくので、最初は淡々としているような印象があるかもしれないが、徐々に引き込まれていくこと請け合い。
「あれ?どうなっているの?」という展開から、二転三転し、ラストに大どんでん返し。
伏線もうまく回収されている。
サスペンスものが好き、あるいはミステリが好き、という方にはお勧めの一本。
詳しい解説もしませんし、種明かしもしませんが、何度も観返さないとあらすじが理解できないような難解な映画ではありません。
時間のある時にレンタルショップで借りて鑑賞してみてはいかがでしょう。
ラストに近づくにつれて、じわじわと感情に迫ってくるものがあります(笑)
これがサスペンスの醍醐味。
アドリアーノ役の俳優さんは、「ジョン・ウィック チャプター2」にも出演していたリッカルド・スカマルチョ。
「あ~、いるいる、実業家でこういうタイプの人」っているのを上手く演じている。
この人を見ていると、俳優という職業は、いかに観客に一目で顔を覚えてもらうことが、とても大事な要素なのだなと、つくづく感じさせられます。
2020年12月23日 22:02